巣ごもり需要やタイパ・共働きを背景に成長を続ける冷凍食品市場。飛躍的に伸びた個人消費の他にも、集団給食施設においても人手不足の影響から冷凍食品を選択するケースが増えております。
「店舗で出している商品を冷凍食品化して流通したい」「新しいD2C食品ブランドを立ち上げたい」と思われている方も多いのではないでしょうか?
小ロット案件を食品工場に直接持ち込んでも頓挫します。叩き台のレシピや直接交渉が難しい場合は、専門家を間に挟むことが重要です。
今回は新規参入する際に、チラつく在庫リスクの解消法や費用感、工場の選定方法についてまとめてみました。
「何から手をつければいいかわからない」という新規事業の担当者様は、ぜひ最後までお読みください。
冷凍食品のOEMにおける「小ロット」とは?数量や目安

冷凍食品には数多くの分類がありますが、冷凍袋やプラ容器を用いたお惣菜やお弁当形式については比較的ロット数を柔軟に変更することが可能です。
調理工程を自社で完結できる他、機材も柔軟に調整が可能なようにサイズを揃えていることが多いです。
ロットの調整ができる工場に頼めば数百個、数百キロから依頼することができます。その際、具体的に作りたい商品と原材料の基準・調理工程内容の叩き台があると受け入れてもらえやすいです。
リスクを減らしつつスモールスタートを切る場合は、工場に相談してテストマーケティング用に見積を用意してもらえることも多いので交渉してみましょう。
冷凍食品の賞味期限と発注数量の目安について
冷凍食品の賞味期限は1年〜1年半になります。物理的に数年単位の在庫を持つことはできません。デッドがあることを加味して、初回ロットの発注数を設定する必要があります。
初回ロットはできるだけ多く発注した方がお得ですが、テストマーケティングでの売れ行き想定と実際の販売数がズレることがあります。リメイクする際に在庫を持っている期間、商品切り替えに時間がかかり、売れ行きの悪い商品を抱えたまま在庫の保管料が発生する状況に陥りやすいです。
希望ロットの提示として、リードタイム+2ヶ月程度の日数分の在庫がおすすめです。軽微なパッケージデザインの修正やレシピ修正をする上で調整しやすいです。
メーカーの経済ロットが提示されている場合は、そのロットに従って発注しましょう。経済ロット以下で発注を打診して受けてもらえても製造ラインの優先度が下がります。受注が重なる際に優先的に製造してもらえないことも多いので、経済ロットに合わせた方が良いです。
冷凍食品を小ロットから発注する3つのメリット
小ロットで発注する際のメリットを3つ挙げてみました。
キャッシュアウトを遅らせることができる
前提として発注ロットが小さければ、仕入原価と入庫料・保管料の金額が小さくなるため、キャッシュアウトを遅らせることができます。
自社で冷凍倉庫を持たない場合は、入庫から出荷まで依頼が可能な会社と契約する必要があります。料金体系は下記の通りです。
- 固定料金
- 基本料金・システム利用料
- 坪単価
- 冷凍管理保管料
- 変動料金
- 入庫料
- 検品料
- 出荷・ピッキング
- 梱包、送料
固定費が発生しないサービスもありますが、点数で入庫料が発生するため注意が必要です。ロットが小さければ仕入額や固定費を広告宣伝費に一時的に回すことができるため、トータルで考えるとプラスになる場合があります。
テストマーケティングができる・柔軟な商品設計
初めから売れる確証があり、リリースできる商品はごく少数です。消費者から商品のフィードバックをもらいながら商品を出すことができます。大量の在庫を抱えて広告を回す前に、市場から効果検証ができる点も大きなメリットです。
レトルトや缶詰と異なり、柔軟な商品設計が可能な点が冷凍食品の醍醐味です。理想の食品をお客様の元に届けましょう。
冷凍設備や大規模な設備投資が不要
生産設備や出荷設備を整えるためには莫大な費用がかかります。冷凍凍結機や製品・原料保管用の冷凍庫だけでも数千万単位の支出が必要です。
この設備投資をせずに、間借りする形で商品を市場に投入できることは大きなメリットです。
知っておきたい小ロットから発注する3つのデメリット
ここでは知っておきたい三つのデメリットをまとめてみました。
小ロットの冷凍食品のメリットがわかりにくい
しっかりと情報を精査することができれば、仕入単価の上昇より享受できるメリットが大きいことがわかってきます。当初想定していた計画を少し変更すれば問題ないことが大半です。
キャッシュフローや商品ロスや固定費の増減を加味して事業全体で考える必要があり、小ロットのメリットがわかりにくいです。
小ロットできる工場が少ない・ゼロベースの開発が難しい
小ロットから開発〜製造まで一貫して行える工場は限られています。ある程度レシピの叩き台や開発コンセプトをまとめて依頼する必要があります。
スタートアップ時に開発経験のある人材を確保できれば良いのですが、なかなか見つかりません。開発能力のある工場を探すか、ノウハウがあるコンサルに頼みましょう。
選び方に関してはこちらの記事をご参照ください。
資材が既存のものになる
最初のうちは、既存のパッケージの金型や資材を使用することになるので細かいデザインを入れることが難しいです。
しっかりと作り込みたい場合は、製造設備の金型の起こしや梱包資材が別途発生する点を考慮しましょう。
冷凍食品を小ロットかつ失敗しない工場を選ぶポイント
工場にOEMを依頼する上で、これだけは注意した方が良い点をいくつか挙げております。
凍結方法を確認する・対応工場か確認する
仕出しのお弁当を製造する工場に直接依頼をかけに行っても温度帯が違うため、十分な凍結設備を持っていないことがあります。必ず冷凍食品を作れる工場か確認してください。
意見のすり合わせがない
料理と食品製造は別物です。製造工程の整理や品質の安定化などが必ず必要になってきます。すり合わせがない状態では、価格が下がらなかったり、テーブルのサンプルが別物になる可能性があります。向こうから確認がない場合は、必ず状況を確認しましょう。
工場に丸投げできてしまう
開発から製造まで工場に依頼する場合、ノウハウが社内に残らず次に繋がらないというデメリットがあります。別商品を作る際に工場の開発能力で売上が左右されないよう、ある程度開発にタッチして、事業を横に展開できるような工夫が必要です。
営業許可を確認する
営業許可は必ず確認するようにしてください。担当者ベースでは、話しが進んでいても品質管理部門からNGがあり、軌道修正や頓挫するケースもあります。
必ず確認するようにしましょう。
食品表示のサポートがあるか
自社のブランドで販売する以上、販売者として表示内容や消費者の一時対応をする必要があります。食品表示の知識が無い場合は、ある程度サポートしてもらえるような工場と取引しましょう。
小ロットから並走スマートデリカのコンサルティングサービス
スマートデリカ(運営:マルヒ食品株式会社)は、宮城県の自社工場をベースに、自社開発で培ったノウハウを活かし、全国の事業者様の食品OEMをサポートしています。
小ロットからの工場探しや商品コンセプトの設計、工場監査や食品表示、テーブルテスト、広告施策のサポートなどフルパッケージでサポートをしています。
- D2Cの食品ブランドを作りたい
- 販促や食品製造の知見が欲しい
- 実際にSNS運用・広告運用などのマーケティング支援をして欲しい
このようなお悩みをお持ちの方は、下記のお問い合わせフォームからお気軽にお問い合わせください。
まとめ
冷凍食品のOEM事業は、製造工程の複雑さや在庫管理など、新規参入には多くのハードルが存在します。
市場での成功を掴み取るためには、単なる「製造の質」だけでなく、「売れる戦略」とのリンクが必要です。商品のコンセプトがその通りに作られて、それをターゲットに届ける力が合わさって初めて商品が流通します。
自分のオリジナル商品を世の中に公開したいという夢をお持ちの方は「スマートデリカ」にご相談ください。商品設計から販促支援までします。
